平日と雪まつりの話
誕生日でした。
周りの人にとっちゃ平日で何でもない日であるが本人だけは何故か舞い上がる。でもね、そんな何でもない日でも365日誰かの誕生日なんですよ。だからケーキ屋さんが必要なんですよ。
ネイマールと同じ誕生日なんですよ。
ゆうだいくんが朝からはりきって折り紙を折ってくれました。四角で出来た何かをもらい、これはなんだろう。お花かな、お皿かな。私のために作ってくれるなんて本当に感動しか出てこないよ…(涙目)
「これなに作ったの?(ドキドキ)」
「壁」
“壁”…だと…!?
私とゆうだいくんの狭間に高くそびえ立つそれを表現したとでも言うのか…。
これは私へのメッセージであり挑戦状だ。
“貴様と俺様の間にあるこの壁を壊すことができるのか…今年の貴様の目標はこれや……”
なるほどな。アタイがんばるよ…。
てことでまたひとつ年を重ねたわけです。成人すると誕生日のお祝いなんて誰もしてくれるわけもなく無駄に外出して「私今日誕生日なんですよ」と知らん人に絡みまくって帰ってきました。誕生日テロです。
ちなみに、エイプリルフールにも同じことをします。
「私誕生日なんですよー」
「そうなんですかーあらあらおめでとう」
「うそです(去る)」
「え…」
たまらないんです。
時はたち北海道では雪まつりが始まりました。「周りにわんさか雪あんのにあえて見に行くとか素人かよ信じらんねえよ絶対行かねえ」
行ってきました(死んだ目)
雪像を見に行くわけでなくただひたすらにばかでかい雪で出来た滑り台を滑りまくってきました(ゆうだいくんが)
私が楽しめたのは最初の30分でした。
滑っては階段を登る、滑っては階段を登る、気温氷点下の中ただそれを写真に納めるだけの存在。
そこには無があった。
時間が経過するにつれて動かなくなっていく指。震えが止まらない身体。
凍死寸前やないか。
一緒に来ていた母と妹、姪っ子の姿が見えない。電話してどこにいるか確認したら「無料配布のチキンラーメンもらうのに並んでる」とのこと。貴様ら、絶対に許さん。
全力ダッシュで向かい私も列の最後尾へ。
スタッフ「申し訳ありません、前の人で全てなくなってしまいました!」
帰ろう…(こぼれ落ちる涙)
雪まつりは冬の醍醐味ですが軽い気持ちでの参加はやめましょう。スキーウエアとかでいきましょう。
超絶寒がりの私は上下ヒートテックを着ていましたが、もはや保温する体温すらないという現実。ただの薄いインナーと化した布切れ。
雪国なめたらあかんで…早く夏になーれ。夏は北国快適だから…。
寒いときこそ部屋で暖房マックスでソフトクリーム食べるのが至福なんですよ…。
北国に住んでいるのがダメなんだ私は南へいくべきなんだと、オーストラリアの旅行雑誌をめくる毎日。肉が食べたい。
何故子供は紙以外に落書きをするのかの話
掃除機をかけていたのですが、後ろからゆうだいくんの「この掃除機め!こうしてやる!こうしてやる!」という声が聞こえてきたんです。
やれやれまた見えない敵と戦っているのか。そう思いながら振り返ると
まんまとやられました。何してんだあほーーー!
絶叫する私にさらにゆうだいくんは「みてみて、こっちにもかいたんだよ」
傑作だから見て欲しい。きっと喜ぶぞ。ほめてくれ。そんな期待の輝いた瞳がこちらを見る。
なんとこれはテーブルの裏です。
よりによって裏にです。
大傑作じゃないですか(震え声)
幸いにも、水で落とせるクレヨンだったので急きょ掃除機をやめ、テーブルをひっくり返す。余計な仕事を増やしやがって。
「大変なことをしてくれましたね。写真撮って警察に通報します」
パシャパシャ
「やめてええええ!」
「じゃあ自分で拭いてくれ!」
水で落とせるとうたってたわりには伸びるばかりで全然落ちない。くそう。訴えてやる。
そこで役立つのが激落ちくんである。まじでほとんどの汚れはこいつ一拭きだぜ?天才なんだぜ?
魔法のように消えていく落書きを見て「いやー大変だったねえ」ともらすゆうだいくんに一発くらわして、ついでだから表面もきれいにしてターンエンドだ。
もう本当に勘弁してください。
描くなら紙にしてください。
もし突然街にゾンビが大量発生したらの話
私たちが暮らしている街が突然ゾンビだらけになったら。
そんな妄想の論争をうみへびとよく繰り広げる。
うみへびとは私のバディーでありゾンビ映画を三流ぐらいまで片っ端から見潰してるゾンビオタクである。だがしかしジャパニーズホラーを物凄く怖がり夜はこだま電球じゃなきゃ寝られないほどのチキンだ。
まず大切なこと、それはゾンビのステータスだ。
走る、飛ぶ、階段をのぼる。これらのことが出来るかはかなり重要な問題になる。走れるとなると徒歩での逃走はまず危険だ。かといって車での移動はガソリンがいる。自転車は囲まれたら終わりだ。
次に、人間以外のゾンビはいるのか。犬猫ならまだしも、虫や鳥は本当に厄介だ。ゲームのようにでかい虫ならドアを閉めればいいが、アリなどの小さな生き物までゾンビになられると、室内も危険におかされる。山奥に逃げるのは自殺しますねという遺言に過ぎない。
等々、様々な論争の中で最も生き残れるベストな方法を編み出す討論である。
武器選びも重要だ。銃は弾の減りが激しいし、爆弾は入手が困難な上に自衛隊にでも足を運べばたちまち元自衛官ゾンビに返り討ちにあうか、少ない武器の奪い合いで人間同士の抗争になりかねない。人の命まで気にしている場合ではないのだ。
かといって包丁やホラーゲームでは聖剣的存在のエクスカリバールは殺傷能力にかけるし囲まれたら圧倒的不利。私たちのスタミナは無限ではない。
根本的に考え方が違うのだ。
戦おうなんてもってのほか、我々はゲームの主人公ではない。家から一歩出てゾンビ一匹倒せたとしたら、それは奇跡でしかない。なんの躊躇もなしに隣人や家族の脳天をぶち抜くほど、人間は強くはないのだ。
大切なのはいかに隠れながら生き延びるか。これにつきる。誰にも発見されずに、食糧を少しずつ運び込み、ゾンビになってしまえば家族を諦め、建物でおとなしくしているしかないのだ。
「おれがもしゾンビになったら、迷わず頭に一発くらわしてくれ」
そううみへびは言ったが、丁重にお断りする。
万が一殺そうと試みて返り討ちになったらどうする。私は女だ。いくら相手が血肉腐った屍であろうが、背丈とパワーのリーチですぐにやられるに決まってる。噛まれて人生ジエンドだ。コンティニューは出来ない。
まずはお前が見えない所まで逃げる。お前はお前でその辺の肉でも貪っていてくれたまえ。
こう言う妄想を普段からして、いざそうなったときに真っ先にゾンビになるのが私だ。なぜなら私はヒーローではない。ウォーキングデッドでもここまで弱いやつは生き残ってはいないだろう(見てないけどな!)
私は私という人間が少しでも生き残れるように、ブログでも更新することにするよ。快適なゾンビライフを皆に提供できるように毎日ゾンビの画像をブログに載せることにす……かゆ…うま
感染症を網羅していく話
年末のおたふく、ウイルス性胃腸炎と続き、今度はゆうだいくんにインフルエンザの恐怖がふりかかっているせいで、私にはタミフルへの恐怖がふりかかっている。
「横になりたくない。座りたい。座っていないと倒れそう」
だとしたら倒れてほしい。
今ちょっとヒステリックになっているのも、意味不明な理由で駄々をこねるのも、すべてタミフルのせいなのだ、と思い込もうとしていたが、ゆうだいくんは「この人、イカれてるのか?」と思うような訳がわからないことで激怒したりするのでたいして普段と変わらない日常を過ごしている。
突然走り回ったりするのも、4才児の男の子にしたら、すべて日常なのだ。
医者には「幻覚が見えたりするかも知れないけど、タミフル飲んでなくても熱が出れば幻覚が見えることもあるから大丈夫ですよ」と言われたが、何が大丈夫なのかわからないまま「そうなんですね」とテレアポのお姉さんのような反応しか出来なかった。
熱が上がらないインフルエンザもある。ゆうだいくんがまさにそれだった。まるでただの風邪である。連日熱でうなされるわけでもなく上がったと思えば下がり、途端に元気になる。これがただの風邪だ、なおってよかったという勘違いを引き起こし、菌をばらまくという事実。
予防接種をしても三ヶ月程度しか効果が見込めない、というのも非効率的だ。
学校のような菌が繁殖しやすい場所で生活するならば、定期的に予防接種を受けて、感染を未然に防ぐという保証をつけてくれてもいいと思うんだが。いかんせん個人で受けるとなると金がかかる。
私は会社で強制的に接種を受けることになっているのだが、接種されてもインフルエンザにかかることはあります、症状が軽くなるだけです。そう言われた。
それじゃあまた菌が拡散されるだけじゃないか!!!
何はともあれ私にまた長期休暇がやって来たわけだ。外にも出れずただただ家の掃除をしているだけの生活を強いられる。ますます引きこもりになってしまう。
それはさておきゆうだいくんが突然「スープそうめんが食べたい」と言い出す。
またCMの影響だ。
先日までクノールのCMを見て朝にスープに食パンを浸して食べる行為にハマっていたゆうだいくん。そのせいで毎日トーストとスープを用意していたわけだが今度はそうめんか。
幸いにも家にそうめんがたくさんあったのでスープを作り食べさせると「これだよこれ!」とテンション上々のようだ。
病気にも負けず食欲はあるみたいなのでひとまず安心なわけだが、CMでの飯テロはもう少し簡単なものにしてほしいものだ。いっそ納豆ご飯とかにしてくれればいいのに。
片付けができないきれい好きの話
片付けができない。
例えば部屋を片付けようと思う。これはここに。それはそこに。終わって改めて見てみたら、物が床から違うところに移動しただけだ。自分に呆れる。
ところが私は掃除好きだ。潔癖性と名乗れば潔癖性の皆様に失礼に当たる程度の掃除好きである。休日の在宅中のほとんどは掃除に時間を費やしている。
とくに、風呂場は時間がかかる。カビ防止洗剤やパイプユニッシュなど、浸け置きしなければならないので分単位での行動が必要だ。そして眼鏡も曇る。
今日はうみへびが家に来た。うみへびとは構い倒せば離れていき、放っておけば構え構えと近付いてくる、言わば天の邪鬼野郎である。私は本日の掃除のノルマが達成されていなかったため「しばしまたれよ」と居間に残して風呂掃除に勤しんだ。
一時間しても終わらないのを不審に思ったのかしばらく掃除風景をのぞかれていたようだった。
一心不乱に天井まで磨き上げる私を見て
「取り憑かれている…」
こう漏らすのであった。
違うのだ。私は取り憑かれてなんかいない。潔癖性でもない。私は掃除が好き、それだけなのだ。
第一、汚れているものが心底いやだ、許せない、とかそう言うことではない。掃除をする、汚れが落ちる。その行為自体がすきなのだ。
これを掃除好きと言わないでなんと表せばいいのか。
ただ病的な掃除好きかはさておき、そんなことは何の意味も成さない。
何故ならば、いくら掃除をして衛生面では部屋がきれいになろうとも、部屋が片付いていなければそれはただの豚小屋であるからだ。
豚の方がまだきれいな部屋に住んでいることだろう。
(そうだ、今こそ近藤麻理恵の“人生がときめく片づけの魔法”を熟読しよう)
熟読したところで部屋が片付くかは、また別のお話である。
ウェルカムトゥーマイハウスの話
仕事を終えて家に入ろうと思ったら鍵が見つからない。なぜだ。いつも上着のポケットに入れてるはずなのに。落としてもわかるようにとでかい鈴がついている。落としていないとすると。
案の定、ドアは開いている。
鍵は居間にて発見される。
セコムされていない自宅。
イヤホンがない。これがないと音楽を聴くのに大変不便な思いをしなければならない。というより毎日使っているので生活必需品のひとつだ。服に金を使うことはないがイヤホンは五千円である。そうだ上着のポケットだ。大事なものはすべてそこに入れると決めている。上着は帰ってきて洗濯機に入れた。ウワアアアアアアア
イヤホン、洗濯機から出てきました。
まだ回してなかったから危機一髪。
忘れ癖と勘違い勇者の話
忘れ物癖がなおらない。
いつもほぼ同じものを持ち歩いているにも関わらず、毎朝出掛ける際に玄関を開いて、忘れ物に気付き、一度戻ると言う行動が日常化している。
持っていこうと思って玄関に置いておこうものならそのまま玄関に置いていき、たまに弁当でも作ろうかと作ってみた日には、自宅で冷めていく弁当を思い浮かべながら買い食いすることになる。
今日に関しては、朝いつものように玄関を開けてからハンカチとイヤホンを忘れていることに気付く。
それらを持って車での移動中、イヤホンを装着しようとスマホを探す。見つからない。そうだ、電話だ。電話して音をならそう。そうすればどこにあるかわかるはず。ああああスマホがないから電話を掛けられない!なんと言うことだ!
何のためにイヤホンを持ってきたのか。
ため息をつきながらタバコを吸おうとポケットに手を入れる。ポケットは空だった。
自分のくそったれ!
昼休みにタバコを吸うわけでもスマホをいじるわけでもなく、初めてこんなに休憩時間が長く感じた。ふてくされて昼寝してたら喫煙所仲間のパートのおばさんが一本ずつタバコをくれて、いつもより多目に吸えたので一件落着。
その日自販機でコーヒーを買おうと思ったのに、何度も百円玉を返却されたので私には何か妖怪がとり憑いているのかもしれない。
今日は母に誘われて妹、妹の娘で夕飯を食べることになったのだが。そこでのゆうだいくんとの会話がまた予想もしない方向へ。
先に食べ終わったゆうだいくんは暇をもて余していた。はしゃいだり、騒いでいたので私は注意する。
「これ以上騒ぐとどうなるか、わかる?」
「たたかれる」
その通り。私はやるときはやるぞ。
「叩かれない為に、ゆうだいくんは、どうする?」
「うーん……あ!
たたかう!」
勇者かよ。まっすぐな瞳でこちらを見据えるその姿は、まさしく勇者のそれであった。
その後きちんと説明したらわかってくれたので私の黄金の右腕は今のところは封印しておくことにした。